こんにちは!LA1年の川井です。
いよいよ12月となりましたね。先生も走り回る『師走』の到来ですが、実際この時期になると何となくそわそわしてしまいますね。寒さも厳しくなってきました。皆さんも、年末に向けてより一層お体にお気をつけてお過ごしください。
さて、現在図書館ではLAミニ企画展示「オマージュ作品」を実施しています。
オマージュとは、芸術や文学において、尊敬する作家や作品に影響を受け、似た作品を創作すること、またその創作物を指す語で、しばしば「リスペクト」と同義に用いられたりします。
文学の世界では、昔から名作をもとにした新しい物語が創作され続けています。
・新しい解釈や要素をあたえてみる
・時代や設定を変えてみる
・物語の視点を変えてみる
・後日潭や続編を想像してみる
などオマージュの仕方は様々です。
この企画では、数ある新釈・スピンオフ・アレンジ作品のなかから5冊選んで展示しています。
今回は展示されている2冊の本について簡単に紹介したいと思います。
1冊目は、「青ノ果テ : 花巻農芸高校地学部の夏」です。
『カムパネルラが死んだ場所で、彼女は消えた――。』
宮澤賢治の世界と現代が、実際に結び付いたような不思議な感覚のお話で「銀河鉄道の夜」を題材にしたオマージュ作品です。
物語を解き明かしていくうちに銀河鉄道の夜と比べながら読み返したくなると思います。
2冊目は、「芥川症」です。
この本は、芥川の短編をベースに時代を現代に、設定は病院や医療の現場に移しています。これは、小説家と医師を兼務している著者ならではのアレンジです。ホラーテイストのお話もブラックユーモアが交えられていてどれも読みやすく、本書を読んでいるともとになった小説も気になってくる作品です。
短編が多くどの本も比較的読みやすいものとなっているので、ぜひ読んでみてください。